喜ぶ顔が見たいから

普段は面倒くさくで一切やらない卵白を必死に泡立てていました。

そう「メレンゲ」を作っていたんです。

 

事の発端は、彼の一言

「シフォンケーキが食べたい」と何気なくつぶやいた事でした。

彼はその声が私に届いていると思っていないでしょうし

まさか、私が必死になってメレンゲをあわ立てているだなんて

もっと思いもよらないでしょう（笑）

 

方や私も、彼の何気ない一言でこんなに俊敏に動けてしまうものかと

自分自身に感心していました。

・・・普段は‘鈍くさい‘といわれることが多いのに。

 

これこそ恋愛のなせる業だと思いました。

「彼の喜ぶ顔が見たいし、その顔が好きだから」

「彼の喜ぶ顔を思うと手をかけたくなる」

そんな気持ちになれるのも、恋をしているからこそ・・・ですよね。

 

必死にメレンゲを泡立てながらも

こうした小さな行動の中にも「好き」が混ざっているもので

その気持ちを大切にしていかないといけないなあ・・・と感じていました。

 

焼きあがったシフォンケーキはあっという間に彼のお腹におさまました。

「時間かけて頑張って作ったんだから、もっとゆっくり食べてよ・・・」

と言う私ですが内心、美味しそうにパクパクと食べる彼をみて嬉しい気持ちでいっぱいでした。